ナノ積層フィルムPICASUS®
当社独自のナノ積層技術を駆使し、フィルムの反射・透過の波長帯域を思い通りに制御
PICASUS®は当社独自のナノ積層技術を駆使し、積層装置とポリマーレオロジーの制御により、フィルム各層の厚みをナノメートルレベルで高精度に制御。
数百層もの層厚みを個別にデザインすることが可能なフィルムです。
これにより光干渉反射現象による反射・透過の波長帯域を思い通りに制御できる「波長選択性」を実現しています。
この技術を駆使することで、金属を用いずに金属調光沢を実現でき、電磁波透過性などの機能を有するとともに、メッキ、塗装からの代替が可能となり、環境負荷低減に貢献します。
スマートフォン、パソコン、家電、車載など様々なアプリケーションの機能性加飾用途に最適です。
また、極めて優れた成型性を有し、樹脂との一体成型も可能な他、表面加工、印刷などの加工と組み合わせ、様々なデザイン表現が可能です。
PICASUS®と印刷加工の組み合わせイメージ
METALLIC
SUPER GROSS RED
HAIRLINE
MAT
LOGO
特長
金属フリー&金属質感
PICASUS®は当社独自のナノ積層技術とポリマー技術を駆使しており、金属を用いずに金属調の光沢を発現させることができます。
独自の光学設計技術によって、高精度にナノ傾斜積層構造を形成しています。可視光線領域を干渉反射することで、金属を使わずに自然な金属光沢調を実現しています。
光の透過性
金属調でありながら光透過性にも優れ、、LED・LCDと組み合わせた新たなデザインが可能となります。
GH40 | GM40 | GL40 | GT40 | GB41 | ||
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厚み*1 | Μm | 125 | 105 | 105 | 105 | 52 |
明度 色調*2 | L ,a ,b | 87,-3,3 | 73,-5,7 | 63,-5,6 | 42,-2,6 | 55,-23,-28 |
全光線透過率*3 | % | 30 | 50 | 65 | 85 | 75 |
破断強度(MD/TD)*4 | MPa | 180/190 | 150/167 | 163/137 | 180/199 | 174/204 |
破断伸度(MD/TD)*4 | % | 180/150 | 189/159 | 183/137 | 187/143 | 204/166 |
熱収縮率(MD/TD)*5 | % | 1.2/0.6 | 1.1/0.4 | 1.1/0.6 | 1.2/0.7 | 1.3/0.6 |
損失@2.4GHz*6 | dB | <1 | <1 | <1 | <1 | <1 |
易接着層(for ink,HC) | - | 両面 | 両面 | 両面 | 両面 | 片面 |
※この物性値は代表値であり、保証値ではありません。
測定法
*1 マイクロメーター(JISC2151)、*2 CIE Lab(JIS Z8722、反射)、*3 ヘイズメーター(JIS K7105)、*4テンシロン(JIS C2151)、*5 150℃、30min(東レ法)、*6 同軸管法(ASTM D4935)
電磁波の透過性
高い電磁波透過性により通信機器のアンテナ機能を阻害することがなく、電子機器のデザイン自由度を高めます。
優れた成形性
弊社独自のポリマー設計技術および重合プロセス技術により、PICASUS®は金属光沢超の実現に加えて層間密着性、成形性が飛躍的に向上した新規ポリマーとなりました。これによりインサート成形、熱プレス成形、真空圧空成形など各種成形技術も適用可能となっています。
加飾成形・加工方法
インサート成形
- PICASUS®にハードコート、保護フィルム、加飾(プリント)、バインダーを重ね、加飾フィルムに仕上げます。
- 加飾フィルムを熱プレス成形もしくは真空圧成形でプレフォーミングします。
- 不要な部分をトリミングします。
- 射出成形金型にセットします。
樹脂を流し込み、加飾フィルムと樹脂を一体成型します。
パネル加工
- PICASUS®の片面、もしくは両面に印刷します。
- ガラス、あるいはプレスチックシートを粘着/接着により貼り合わせます。
用途例
薄型テレビ
高いデザイン性により、薄型テレビのデザイン差別化が可能となります。電磁波透過性と光透過性により、IRセンサー部のデザイン性向上に役立ちます。
ホームマテリアル
IRセンサー部に使用することが可能なため、水道の蛇口などの受光部を金属調のフラットなデザインとして仕上げることができます。また、鍍調・鏡調の各種パネルスイッチとしての活用が可能です。
家電
電磁波透過性に優れたPICASUS®であれば、家電製品のタッチスイッチ部にも使用することが可能です。また、金属調、光透過の特性を利用することでこれまでに無いデザインを作り出すことが可能です。これからのスマート家電のデザイン性・機能性向上に最適な素材です。
未来のインターフェイス
電磁波透過および光透過の特性から、例えば普段は鏡にしか見えないものに直接映像を映し出し、さらにはそれをタッチパネルとして利用する、といったことも可能です。インタラクティブ機能を有したデジタルサイネージ、ミラー調のタッチパネルデスクなど、未来のインターフェイスを実現する次世代のフィルムとして期待されています。
ノートPC
高い電磁波透過性により、通信性能の気になる部分の加飾として最適であり、静電容量式タッチパッドなどへの適用も可能です。
スマートフォン/タブレット
近年のスマートフォンやタブレットは、多様なデザインに対応するため加飾フィルムによる加工が増えています。金属フリーのPICASUS®なら、成形性だけでなく電波透過性にも優れ、デザインの自由度をさらに広げることができます。また、静電容量スイッチや無線充電にも対応ができ、高機能化に最適な素材です。
自動車
デザイン性の向上、軽量化で樹脂化の進む自動車。内外装の多様化・多機能化により加飾フィルムの用途展開が広がっています。PICASUS®であれば、驚きの表現が可能となります。